こんにちは。契約書作成専門・小山内行政書士事務所代表の小山内です。

このページでは、仮想通貨の入出金を停止したZaifの利用規約について、会員側の立場から、分析し、解説ます。

利用規約の全文につきましては、次のページをご覧ください。

利用規約 – Zaif(ザイフ)

なお、このページの執筆にあたり、次のページを参考にいたしました。この場を借りて、御礼申し上げます。

参考:Zaif利用規約に見るコインチェック事件の教訓、そして事件前日の改訂に残る謎 – サインのリ・デザイン

本件につきまして、個別の相談等は承っておりませんので、あらかじめご承知おきください。

※1 表現の都合上、利用規約の一部の書式について、改変をしております。
※2 利用規約の著作物性につきましては、東京地裁判決昭和40年8月31日(船荷証券事件)・東京地裁判決62年5月14日(土地売買契約書事件)により、著作物に該当しないと考えられます。

要約・概要

解説が逐条解説(全条項の解説)となっているため、非常に長くなってしまいました。

このため、わかりやすいように、要約・概要を記載しておきます。

【要約・概要】Zaif Exchange 利用規約の解説

  • 全般的に、書式の書き方が一般的な契約書・利用規約の慣例とは異なっている点が多く、表記ミスも目立つ。
  • Zaif側の不保証・損害補填の不保証の規定が非常に多い(第6条、第9条、第10条、第13条、第20条)。
  • ただし、これらの不保証・損害補填の不保証の規定は、消費者契約法第10条により、無効となる可能性がある。
  • 金銭の払戻しの条項(第8条第5項)において、非常に重要となる「営業日」の定義がない。
  • 今回の入出金の停止の原因となったハッキングがあったとされる前日に利用規約が変更され、第9条において、「損賠償する責任を一切負わないものとします」または「一切の責任を負わないものとします」となっているものが、「損害の填補を保証するものではありません」と変更されている。
  • 利用規約の変更の条項(第18条)が、必ずしも有効な変更となるような内容になっていない。
  • 免責の条項(第20条)では、Zaif側の責任について上限を設定する、いわゆる「サルベージ条項」が規定されているが、これは消費者契約法第10条により、無効となる可能性がある。
  • 秘密保持義務が会員側だけに一方的に課されており、Zaif側には課されていない。
  • 専属的合意管轄裁判所が大阪地裁に設定されている。
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Zaif Exchange 利用規約

本利用規約は、テックビューロ株式会社(以下「当社」といいます。)が提供するウェブサービス「Zaif Exchange」及び「Zaif Instant Exchange」(いずれも、ドメイン「https://zaif.jp/」において提供されるウェブサービスであり、以下「本サービス」といいます。)に関し、第2条に定める本会員及び本会員であった者と当社との間の権利義務関係を定めるものです。本サービスをご利用になる方は、重要事項説明及び本利用規約全文(当社のウェブサイト上で随時掲載する本サービスに関するルール、説明書その他の各規程等(以下「各規程等」といいます。)を含みます。以下同様です。)をお読みくださいますようお願いいたします。

前文の解説

この記載は、いわゆる「前文」に該当します。前文は、法的には必ずしも重要な箇所ではありません。

本規約の前文でも、規約の概略を説明している程度であり、それほど重要なものではありません。

気になった点としては、「(以下「各規程等」といいます。)」という略称規定がありますが、これ以降、「各規程等」という表記は出てきません。

おそらく、単純なミスであると思われます。

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第1条 本利用規約の適用

第1条(本利用規約の適用)

1 本利用規約は、当社と本会員(以下、本条においては、本会員であった者を含む。)との間に適用され、本サービスに関する当社と本会員との間の一切の権利義務関係を定めるものとします。

2 本会員は、本サービス利用の前提として、重要事項説明及び本利用規約全文の内容を理解の上で、本利用規約が本サービスに関する当社と本会員との間の一切の権利義務関係を定めるものであることについて同意しなければならないものとします。

3 本会員が未成年者である場合は、親権者など法定代理人の同意を得たうえで本サービスを利用しなければならないものとします。

4 本会員が本サービスを利用する場合、本利用規約が本サービスに関する当社と本会員との間の一切の権利義務関係を定めるものであることについて同意したとみなされるものとします。

「第1条 本利用規約」の適用の解説

全体的に一般的な内容

第1条は、利用規約の適用について規定されています。

内容自体は、ごく一般的な、ウェブサービスの利用規約のものです。

ちなみに、重要事項説明とは、次のページのものです。

重要事項説明 – Zaif(ザイフ)

なぜ「本会員であった者を含む」?

ただ、第1項において、「(以下、本条においては、本会員であった者を含む。)」とありますが、なぜ本条に限って「本会員であった者」を含むのか、疑問です。

第2項、第3項および第3項は、それぞれ利用開始の時点での同意について規定されており、特に「本会員であった者を含む。」と規定せずとも、当然に、「含む」ものと解釈されると思われます。

むしろ、第1項においてそのように規定することにより、他の規定では、「本会員であった者」を含まない、と反対解釈ができる余地があるとも解釈できます。

項番号の「.」について

一般的に、横書きで契約書・利用規約や法律を表記する場合、項番号は、アラビア数字のみで記載し、特に「.」は打ちません。

本規約の原文では、「.」がありますが、本ページでの表現の都合上、「.」は省略して表記しております。

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第2条 本会員

第2条(本会員)

1 本会員となろうとする者は、当社が定める手続に従って会員登録申請を行うものとします。当社は、当社の裁量により、会員登録申請の拒否を判断し、当社により会員登録を認められた者を本会員とします。

2 本サービスへの登録完了後、関連法令所定の取引時確認が必要な場合その他当社が必要と認めた場合は、再度、本会員に対し、当社が指定する必要書類の提出を求めることがあります。これらの必要書類の提出がない場合(当社が定める期日までに当社に連絡がない場合、本会員があらかじめ届け出た住所へ発送した提出を求める通知書が不着のため当社に返送された場合、及び本会員があらかじめ届け出た電話番号等への連絡がとれない場合等を含みます。)、当社は、当社の判断に基づき、当該本会員との取引の全部若しくは一部を停止し、又は登録を取り消すことがあります。これにより生じた損害については、当社は一切責任を負わないものとします。

3 本会員は、本会員としての登録の抹消を希望する場合、当社が定める手続に従って本会員の登録抹消をすることができるものとします。

「第2条 本会員」の解説

第2条は、会員の登録・登録抹消の手続きについて規定されています。

内容としては、特に手続きについて詳細に規定されているわけでもなく、審査基準等も規定がりません。

このため、実質的には、当社=Zaif側の裁量によって、自由に登録の可否を判断するものとなっています。

また、登録抹消につきましても、「当社が定める手続き」とあるだけで、手続きについて詳細な規定はありません。

なお、仮想通貨取引所・販売所 説明書 – Zaif(ザイフ)によると、「退会について」(≠登録抹消)につきましては、「お問い合わせ」ページのフォームからできるとのことです。

第3条 ログインID及びパスワードの管理

第3条(ログインID及びパスワードの管理)

1 本会員は、登録したログインID及びパスワードを自己の責任により管理するものとし、これらを第三者に貸与、譲渡、売却等してはならないものとします。

2 当社は、当社ウェブサイトへのログイン時又は本サービス利用時に入力されたログインID及びパスワードとあらかじめ設定されたログインID及びパスワードとを照合し、その一致を確認することで、取引時確認を行っている本会員であることを確認するものとします。かかる確認により利用者を正当な利用者とみなして取扱いを行った場合は、当社の責めに帰すべき事由に基づく場合を除き、当社は当該取扱いに係る取引を有効なものとみなします。

3 本会員の責めに帰すべき事由によるログインID若しくはパスワードの流出、又は、第三者の当該ログインIDによるログインによるアカウントの不正使用等による損害の責任は本会員が負うものとし、当社は一切の責任を負いません。

4 本会員は、ログイン ID 又はパスワードが盗まれたり、第三者に使用されていることが判明した場合には、直ちにその旨を当社に通知するとともに、当社からの指示に従うものとします。

「第3条 ログインID及びパスワードの管理」の解説

第3条は、ログインIDとパスワードの管理に関する規定です。

内容としては、一般的なウェブサービスの利用規約におけるIDとパスワードの管理に関する規定です。

気になった点としては、第2項の内容に関連して、いわゆる「なりすまし」についての規定(なりすましがあった場合は、会員の行為とみなす内容)がない点です。

もっとも、実質的には、なりすましにつきましては、第3項で対処できるものと思われます。

第4条 登録情報の変更

第4条(登録情報の変更)

本会員は、登録情報に変更があった場合は、遅滞なく、当社が定める方法により、当該変更事項を当社に通知し、当社から要求された必要書類を提出するものとします。

「第4条 登録情報の変更」の解説

第4条は、会員側の登録情報に変更があった場合における、通知義務が規定されています。

内容としては、一般的な内容となっています。

ただし、「遅滞なく、」という表現であるとおり、特に日付で期限を区切っていないため、場合によってはトラブルになるような表現となっています。

このような日付の設定につきましては、詳しくは、以下のページをご覧ください。

契約書における期日・期間・期限の書き方・規定のしかたやルールは?

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第5条 外国政府等の重要な公人に係る届出

第5条(外国政府等の重要な公人に係る届出)

1 本会員は、次の各号のいずれかに該当し又は該当することとなった場合、必ずその旨を当社に届け出るものとします。

①  外国PEPs(Politically Exposed Persons)等又は外国PEPs等であった者

②  外国PEPs 等の家族

③  前二号に掲げる者が実質的支配者である法人

2 本会員は、前項の届出事項に変更があった場合、遅滞なく当社に対して、届け出るものとします。

3 第1項に規定する「外国PEPs等」とは、外国において、以下のいずれかの職にある者をいいます。

①  国家元首

②  日本における内閣総理大臣その他の国務大臣及び副大臣に相当する職

③  日本における衆議院議長、衆議院副議長、参議院議長又は参議院副議長に相当する職

④  日本における最高裁判所の裁判官に相当する職

⑤  日本における特命全権大使、特命全権公使、特派大使、政府代表又は全権委員に相当する職

⑥  日本における統合幕僚長、統合幕僚副長、陸上幕僚長、陸上幕僚副長、海上幕僚長、海上幕僚、副長、航空幕僚長又は航空幕僚副長に相当する職

⑦  中央銀行の役員

⑧  予算について国会の議決を経、又は承認を受けなければならない法人の役員

4 第1項第2号に規定する「家族」とは、配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある方を含みます。以下において同じ。)、父母、子及び兄弟姉妹並びにこれらの方以外の配偶者の父母及び子をいいます。

5 第1項第3号に規定する「実質的支配者」とは、犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則第11条第2項において定義される者をいいます。

「第5条 外国政府等の重要な公人に係る届出」の解説

犯罪収益移転防止法のもとづく確認

本条は、いわゆる犯罪収益移転防止法にもとづく厳格な取引時確認のための規定です。

具体的には、犯罪収益移転防止法第4条第2項第3号同施行令第12条第3項同施行規則第11条第2項および第15条の規定が関連します。

どういうわけか、第4項までは自前で定義づけているにもかかわらず、第5項では、定義を犯罪収益移転防止法第11条第2項から引用しています。

であれば、最初からすべての定義を犯罪収益移転防止法から引用したほうが、より正確な定義となるものと考えられます。

号には丸番号を使わない

一般的に、横書きで契約書・利用規約や法律を書く場合、号番号の表記には、丸かっこのアラビア数字、つまり(1)(2)…のように表記します。

ところが、本規約では、号番号は、丸番号で記載されています。

特に、ウェブサービスの利用規約の場合、丸番号は、機種依存文字になるため、アクセシビリティの観点でも問題であるといえます。

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第6条 本サービスの仕様及び利用許諾

第6条(本サービスの仕様及び利用許諾)

1 利用許諾

1) 当社は、本会員に対し、本利用規約に従って本サービスを利用することを許諾します。

2) 本会員は本利用規約に従って本サービスを利用することができるものとします。ただし、当該利用許可は、本会員が本サービスを本利用規約により許可された方法で使用することを唯一の目的としております。

2 仕様

1) 本サービスの機能及び仕様は、下記 4)記載のほか、当社が「https://zaif.jp/」(これより下位の階層のウェブページを含む。)に掲載する内容とします。

2) 当社は、本サービスの仕様を当社の裁量によって随時変更するものとし、本会員は、これにあらかじめ同意するものとします。ただし、本サービスの仕様変更のうち本会員の権利義務に影響を及ぼしうるものはこの限りではなく、本利用規約第18条第3項及び第4項が適用されるものとします。

3) 本会員は、本サービスの仕様が随時変更されるものであることを認識し、上記1)に掲載される内容を適時確認するものとします。

4) 本サービスの仕様は以下のとおりとします。本会員は、以下の各仕様をいずれも理解し、あらかじめこれに承諾します。

①  本サービスが永続することは保証されません。

②  本サービスの仕様は、本条項に従って、当社により随時変更されます。

③  本サービスの利用にあたって本会員が送信したデータが当社により永続的に確実に保持されることは保証されません。消失を望まない重要なデータについては本会員が自らバックアップを取る必要があります。

④  通信環境の障害、天災、火災、戦争、テロ行為その他の理由により、本サービスの継続が不能又は困難となる事態が生じることがあり、当社は、本会員に事前の予告なく、本サービス又は本システムの全部又は一部について停止・中断又は終了する場合があります。

⑤  当社は、システムの管理・保守などのメンテナンスを行う目的、又は、システムの機能向上のためのアップグレードを行うなどの目的により、事前に本会員に通知し又は事前の予告なく本サービスの全部又は一部について停止・中断する場合があります。

⑥  当社は、本サービスがウイルスその他有害な内容を含まないこと、セキュリティーが有効であることなどの安全性に最大限の努力は行いますが、本サービスの安全性、完全性、バグ及び瑕疵がないことは保証されません。

「第6条 本サービスの仕様及び利用許諾」の解説

書式が一般的な書き方ではない

第6条は、サービスの仕様と利用許諾について規定されています(ただし、見出しと本文の内容は逆です)。

内容以前の問題として、本条は、書式が一般的な契約書・利用規約や法律の書き方とは異なります。

第1項や第2項は、それまでとは違って、文章ではなく、名詞で表現されています。

項の内容は、文章で表記するものであり、名詞で表現するものではありません。

また、丸番号の号番号に加えて、終わり丸かっこの号番号?も出てきましたが、これも一般的な契約書・利用規約や法律の書き方ではありません。

一般的な横書きの契約書の書き方につきましては、詳しくは、以下のページをご覧ください。

契約書の本文の書式・書き方は?

本来は、利用許諾と仕様で別々の条にすることにより、このような表記にする必要はなかったものと思われます。

仕様ではなく実質的に不保証の内容となっている

第1項の利用許諾の条項は、一般的なウェブサービスの利用規約のものと同様です。

第2項の仕様につきましては、1)~3)まで仕様について規定されており、4)で改めて「本サービスの仕様は以下のとおりとします」となっています。

また、4)の内容は、仕様というよりも、当社=Zaif側による各種の不保証が中心となっています。

この内容は、会員にとっては一方的に不利な内容であり、場合によっては消費者契約法第10条違反となります。

消費者契約法第10条(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)

消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。

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第7条 電磁的方法による交付

第7条(電磁的方法による交付)

1 本会員は、法令等に反しない範囲で、本サービスに関して法令等に基づき交付すべき書面(仮想通貨交換業に関する内閣府令第 17 条各項に定める書面を含むが、これらに限られません。)を電磁的方法により受け取ることについて承諾します。

2 当社は、本会員があらかじめ届け出たメールアドレス宛に法令等に基づき交付すべき書面の記載事項を記録したデータを送信します。但し、法令等により必要なときその他当社が必要と認める場合には、当社は所定の方法により書面を交付するものとします。

3 本会員は、第 1 項に基づく承諾を撤回することができます。

「第7条 電磁的方法による交付」の解説

第7条は、書面の交付のしかたについて、規定しています。

本条により、物理的な紙としての書面だけではなく、電磁的方法(実質的には電子的方法)=電子メールの送信により、当社=Zaif側は、会員に対し、書面を交付することができます。

本条の内容自体は、一般的な内容です。

第8条 アカウント

第8条(アカウント)

1 本会員は、第2条に定める登録手続の完了により、アカウントを保有します。本会員は、開設されたアカウントにより、仮想通貨(資金決済に関する法律第2条第5項に定義する仮想通貨のうち、当社が本サービスにおいて取り扱うものをいいます。以下同様です。)及び金銭を管理し、本サービスを利用することができるものとします。

2 本会員は、本サービスを利用して取引を行うことを目的として、当社所定の金融機関の預金口座に送金する方法その他当社所定の方法により、アカウントへの入金を行うことができるものとします。また、本会員は、当社所定の方法により、アカウントへの仮想通貨の預入れを行うことができるものとします。なお、入金及び仮想通貨の預入れは、本会員の振込その他の手続の完了時点ではなく、当社がその入金又は仮想通貨の送付を合理的に認識し得る時点をもって預託されたものとします。

3 当社は、本会員の要求により、当社所定の方法に従い、アカウントからの金銭の払戻し又は仮想通貨の送付に応じます。本会員は、自己の責任において金銭の払戻先(次項に規定します。)又は仮想通貨の送付先を指定するものとし、当社は、本会員の指図に従って当該払戻先又は送付先に入金又は仮想通貨の移転を行った場合には、かかる金銭又は仮想通貨について一切の責任を免れます。また、当社は、本会員が提供した払戻先又は送付先の情報の正確性及び有効性について、一切責任を負いません。

4 前項の払戻先は、本会員名義の銀行預金口座又は当社所定のプリペイドカード(以下「指定プリペイドカード」といいます。)とします。ただし、本会員名義の指定プリペイドカードへの払戻しは、当社及び指定プリペイドカードの発行者が承認した場合のみ行うことができるものとします。

5 合理的な理由に基づき当社が別途通知した場合を除き、第4項の金銭の払戻しには、依頼日から原則として1営業日(ただし、指定プリペイドカードへの払戻しは、指定プリペイドカードの発行者所定の日とします。)、仮想通貨の送付には、依頼日から原則として2営業日を要します。但し、本会員からの払戻し又は送付の依頼にかかわらず、アカウント内の金銭又は仮想通貨に不足が発生している場合には、当社は、当該払戻し又は送付の依頼を取り消すことができるものとします。

6 本会員より預託された金銭が、長期間に渡り仮想通貨購入のために使用されない場合には、当社は、本会員に通知したうえで、本会員の承諾を得ることなく、当該金銭について、本会員が指定した振込先預金口座に振り込むことができるものとします。

「第8条 アカウント」の解説

アカウントというより入出金の手続きの規定

第8条は、「アカウント」という見出しになっていますが、実質的には、入出金の手続きの規定です。

注意するべき点としては、第3項です。

第3項では、会員の指図による金銭・仮想通貨の移転については、当社=Zaif側は、移転だけではなく、「一切の責任を免れます」となっています。

この点は、すでに触れた消費者契約法第10条に抵触し、場合によっては無効となる可能性があります。

「営業日」とは?

また、第5項では、「営業日」という表記がありますが、営業日の定義がありません。

このため、現金の払戻し・仮想通貨の送付に、具体的にどの程度の日数を要するのかが、必ずしも明らかではなりません。

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第9条 取引

第9条(取引)

1 本サービスにおいて本会員が行うことのできる取引は、現物取引、簡単売買、信用取引、ビットコイン AirFX 取引、Zaifコイン積立その他当社所定の取引であり、その取引内容は各取引のルール、説明書その他の各規程に記載のとおりとし、本会員はこれらに同意した上で各取引を行うものとします。

2 本会員は、本サービスにおいて取引を行うに際しては、予め、本サービスを通じて行う取引には以下に掲げるリスクがあること、及び、当社が提供する本サービスの仕様が以下のものであることを理解し、これらに同意するものとします。

①  本サービスで取り扱う仮想通貨は、本邦通貨又は外国通貨ではなく、また、当社又はその他の特定の者により、その価値を保証されているものではなく、その価値が下落又は消滅するリスクを含むものです。

②  当社は、本サービスで取り扱う仮想通貨の価値、機能、使用先及び用途につき如何なる保証も行うものではありません。

③  本会員は、本サービスを利用することが、本会員に適用のある法令等、業界団体の内部規則等に違反するか否かを自己の責任と費用に基づいて調査するものとし、当社は、本会員による本サービスの利用が、本会員に適用のある法令等、業界団体の内部規則等に適合することを何ら保証するものではありません。

④  本サービス又は当社のウェブサイトに関連して本会員と他の本会員又は第三者との間において生じた取引、連絡、紛争等については、本会員の責任において処理及び解決するものとし、当社が当社の費用又は負担により当該処理をするものではありません。

⑤  当社は、当社による本サービスの提供の中断、停止、終了、利用不能又は変更、本会員のメッセージ又は情報の削除又は消失、本会員の登録の取消、本サービスの利用によるデータの消失又は機器の故障若しくは損傷、その他本サービスに関連して本会員が被った損害の填補を保証するものではありません。

⑥  当社のウェブサイトから他のウェブサイトへのリンク又は他のウェブサイトから当社のウェブサイトへのリンクが提供されている場合でも、当社は、当社のウェブサイト以外のウェブサイト及びそこから得られる情報に関して本会員が被った損害の填補を保証するものではありません。

⑦  当社は、システムの異常による本サービスにおける本サービスで取り扱う仮想通貨に係る約定を取り消すものとします。その際、当社は、当該取消その他本サービスに関連して本会員が被った損害の填補を保証するものではありません。

⑧  当社は、仮想通貨に対する法律、政令、法令、規則、命令、通達、条例、ガイドラインその他の規制(以下「法令等」といいます。)若しくは関連した消費税を含む税制の将来の制定又は変更により本会員に損害が発生した場合であっても、当該損害の填補を保証するものではありません。

⑨  当社は、仮想通貨に対する法令等又は関連した消費税を含む税制の将来の制定又は変更の効力が過去に遡及した場合に、これにより本会員に損害が発生した場合であっても、当該損害を過去に遡って填補することを保証するものではありません。

⑩  当社は、本会員が二段階認証を設定していなかった等、資産管理に係るセキュリティ設定が十分でなかった場合に本会員が被った損害を填補することを保証するものではありません。

⑪  当社は、仮想通貨自体の価値、安定性及び適法性について、一切保証するものではありません。当社は、本会員による、仮想通貨の性質、メカニズム及びマーケット運営等の理解不足から発生する損害を填補することを保証するものではありません。

「第9条 取引」の解説

実質的にはZaif側の不保証・免責の内容

第9条は、「取引」という見出しになっていますが、実質的には、取引に関する当社=Zaif側の不保証・免責の内容となっています(特に第2項)。

第2項では、特に第5号と第7号が問題です、

第5号では、一部の当社=Zaif側の行為による損害を含めて、その補填の不保証を規定しています。

また、第7号では、「システムの異常」(その定義や当社=Zaif側の過失の有無等については必ずしも明らかではありませんが)にもとづく約定の取消しについて、損害の補填を不保証としています。

これらの規定は、すでに触れた消費者契約法第10条に抵触し、場合によっては無効となる可能性があります。

損害の賠償から損失の補填に変更

この利用規約、2018年9月13日に変更されたものですが、翌日の2018年9月14日に、今回の入出金の停止の原因となったハッキングがあったとされています。

この際、旧第9条各号では、「損賠償する責任を一切負わないものとします」または「一切の責任を負わないものとします」となっているものが、「損害の填補を保証するものではありません」となっています。

変更前 変更後
2. 本会員は、本サービスにおいて取引を行うに際しては、予め、本サービスを通じて行う取引には以下に掲げるリスクがあること、又は、当社の責任範囲が以下のものであることを理解し、これらに同意するものとします。 2. 本会員は、本サービスにおいて取引を行うに際しては、予め、本サービスを通じて行う取引には以下に掲げるリスクがあること、及び、当社が提供する本サービスの仕様が以下のものであることを理解し、これらに同意するものとします。
②当社は、本サービスで取り扱う仮想通貨の価値、機能、使用先及び用途につき如何なる保証及び如何なる責任(瑕疵担保責任を含みます。)も負うものではありません。さらに、本会員が当社から直接又は間接に本サービス又は他の本会員に関する情報を得た場合であっても、当社は本会員に対し本利用規約において規定されている内容を超えて如何なる保証も行うものではありません。 ②当社は、本サービスで取り扱う仮想通貨の価値、機能、使用先及び用途につき如何なる保証も行うものではありません。
④本サービス又は当社のウェブサイトに関連して本会員と他の本会員又は第三者との間において生じた取引、連絡、紛争等については、本会員の責任において処理及び解決するものとし、当社はかかる事項について一切責任を負いません。 ④本サービス又は当社のウェブサイトに関連して本会員と他の本会員又は第三者との間において生じた取引、連絡、紛争等については、本会員の責任において処理及び解決するものとし、当社が当社の費用又は負担により当該処理をするものではありません。
⑤当社は、当社による本サービスの提供の中断、停止、終了、利用不能又は変更、本会員のメッセージ又は情報の削除又は消失、本会員の登録の取消、本サービスの利用によるデータの消失又は機器の故障若しくは損傷、その他本サービスに関連して本会員が被った損害につき、賠償する責任を一切負わないものとします。 ⑤当社は、当社による本サービスの提供の中断、停止、終了、利用不能又は変更、本会員のメッセージ又は情報の削除又は消失、本会員の登録の取消、本サービスの利用によるデータの消失又は機器の故障若しくは損傷、その他本サービスに関連して本会員が被った損害の填補を保証するものではありません。
⑥当社のウェブサイトから他のウェブサイトへのリンク又は他のウェブサイトから当社のウェブサイトへのリンクが提供されている場合でも、当社は、当社のウェブサイト以外のウェブサイト及びそこから得られる情報に関して如何なる理由に基づいても一切の責任を負わないものとします。 ⑥当社のウェブサイトから他のウェブサイトへのリンク又は他のウェブサイトから当社のウェブサイトへのリンクが提供されている場合でも、当社は、当社のウェブサイト以外のウェブサイト及びそこから得られる情報に関して本会員が被った損害の填補を保証するものではありません。
⑦当社は、システムの異常による本サービスにおける本サービスで取り扱う仮想通貨に係る約定を取り消すことができます。その際、当社は、当該取消その他本サービスに関連して本会員が被った損害につき、賠償する責任を一切負わないものとします。 ⑦当社は、システムの異常による本サービスにおける本サービスで取り扱う仮想通貨に係る約定を取り消すものとします。その際、当社は、当該取消その他本サービスに関連して本会員が被った損害の填補を保証するものではありません。
⑧当社は、仮想通貨に対する法律、政令、法令、規則、命令、通達、条例、ガイドラインその他の規制(以下「法令等」といいます。)若しくは関連した消費税を含む税制の将来の制定又は変更により本会員に損害が発生した場合であっても、賠償する責任を一切負わないものとします。 ⑧当社は、仮想通貨に対する法律、政令、法令、規則、命令、通達、条例、ガイドラインその他の規制(以下「法令等」といいます。)若しくは関連した消費税を含む税制の将来の制定又は変更により本会員に損害が発生した場合であっても、当該損害の填補を保証するものではありません。
⑨当社は、仮想通貨に対する法令等又は関連した消費税を含む税制の将来の制定又は変更の効力が過去に遡及した場合に、これにより本会員に損害が発生した場合であっても、過去に遡って賠償する責任を一切負わないものとします。 ⑨当社は、仮想通貨に対する法令等又は関連した消費税を含む税制の将来の制定又は変更の効力が過去に遡及した場合に、これにより本会員に損害が発生した場合であっても、当該損害を過去に遡って填補することを保証するものではありません。
⑩当社は、本会員が二段階認証を設定していなかった等、資産管理に係るセキュリティ設定が十分でなかった場合に本会員が被った損害につき、賠償する責任を一切負わないものとします。 ⑩当社は、本会員が二段階認証を設定していなかった等、資産管理に係るセキュリティ設定が十分でなかった場合に本会員が被った損害を填補することを保証するものではありません。
⑪当社は、仮想通貨自体の価値、安定性及び適法性について、一切保証するものではありません。当社は、本会員による、仮想通貨の性質、メカニズム及びマーケット運営等の理解不足から発生するいかなる損害について一切責任を負わないものとします。 ⑪当社は、仮想通貨自体の価値、安定性及び適法性について、一切保証するものではありません。当社は、本会員による、仮想通貨の性質、メカニズム及びマーケット運営等の理解不足から発生する損害を填補することを保証するものではありません。

(※強調は弊事務所による)

このタイミングで「損害賠償の免責」から「損害の補填の不保証」の表記に変更したということは、ハッキングがあったことを14日以前に把握していたと思われてもしかたがないと思われます。

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第10条 本サービスの利用

第10条(本サービスの利用)

1 本会員は、有効に本会員として登録されている期間内に限り、本利用規約の目的の範囲内でかつ本利用規約に違反しない範囲内で、当社所定の方法に従い、本サービスを利用することができます。

2 本会員は、本サービスの提供を受けるために必要な、コンピューター、ソフトウェアその他の機器、通信回線その他の通信環境等を、本会員の費用と責任において準備(必要なアプリケーションのインストールを含みます。)及び維持するものとします。

3 本会員は、自己の本サービスの利用環境に応じて、コンピューター・ウィルスの感染の防止、不正アクセス及び情報漏洩の防止等のセキュリティ対策を自らの費用と責任において講じるものとします。

4 本会員は、本利用規約に違反することにより又は本サービスの利用に関連して当社に損害を与えた場合、法令又は本利用規約に従い、その損害を賠償しなければなりません。

「第10条 本サービスの利用」の解説

ウィルス・不正アクセス・情報漏えいの対策は会員の義務

第10条は、「本サービスの利用」という見出しになっていますが、実質的には、当社=Zaif側が提供する「本サービス」についての、会員の義務の規定となっています。

注意するべき点としては、第3項において、ウィルス・不正アクセス・情報漏えい等のセキュリティ対策が、会員の義務となっている点です。

この義務がどの程度の義務であるかは必ずしも明らかではありませんが、まったく対策を講じていなかった場合は、会員に損害賠償責任が発生する可能性はあります。

作動環境の記載がない=特定商取引法違反か

なお、第2項における「本サービスの提供を受けるために必要な、コンピューター、ソフトウェアその他の機器」についてですが、特定商取引法第11条および特定商取引法第8条第6号により、通信販売広告として、「電子計算機の仕様及び性能その他の必要な条件」、いわゆる「作動環境」を記載しなければなりません。

参照:通信販売|特定商取引法ガイド

しかしながら、利用規約や特定商取引法に基づく表記のページには、こうした「作動環境」の記載がありません。

仮に、他のページにも「作動環境」の記載がない場合は、特定商取引法違反の可能性があります。

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第11条 知的財産権

第11条(知的財産権)

本会員は、本サービスにおける文章、画像その他のコンテンツに関する著作権、著作者人格権、特許権、商標権、実用新案権、意匠権、これらを受ける権利、商業上の信用、標章・呼称、アイデア、ノウハウ、その他の法的権利、法的利益及び事実上の利益に関し、いかなる権利又は利益も得るものではありません。

「第11条 知的財産権」の解説

第11条は、知的財産権について、会員に権利・利益を得るものでないことが規定されています。

単に知的財産権だけを得るものでないのであれば、仮想通貨取引所サービスの利用規約としては、特に問題はありません。

ただ、「その他の法的権利、法的利益及び事実上の利益」に関しても、権利・利益を得るものではない、となると、理屈のうえでは、あらゆる権利や利益が発生しない、ということにあります。

もっとも、この部分については、額面通りに解釈されることはないものと考えられます。

第12条 禁止事項

第12条(禁止事項)

1 本会員は、本サービスに関し、自ら直接に又は第三者を介して間接に行うなど方法の如何を問わず、以下の各号のいずれか一つに該当する行為をしてはなりません。

①  法令に違反する行為

②  犯罪行為

③  本利用規約に違反する行為

④  当社又は本会員が所属する業界団体の内部規則に違反する行為

⑤  当社、当社の役員又は従業員、スポンサー企業、他の本会員、その他当社に関連する者に対し、その権利又は利益を侵害する行為

⑥  当社又は本サービスの他の本会員その他の第三者の知的財産権、肖像権、プライバシーの権利、名誉、その他の権利又は利益を侵害する行為(これらの侵害を直接又は間接に惹起する行為を含みます。)

⑦  マネー・ローンダリングに関連する行為若しくはこれに類似する行為、犯罪行為に関連する行為又は公序良俗に反する行為

⑧  本サービスを利用して取引を行う目的以外で金銭を預託する行為

⑨  仮想通貨の二重譲渡に該当する行為又はこれを試みる行為

⑩  当社、他の本会員その他の第三者に損害を生じさせるおそれのある目的若しくは方法で本サービスを利用し又は利用しようとする行為

⑪  当社又は当社従業員に対して、社会通念上不適切な言動を行う行為

⑫  同一人物が複数のアカウントを開設し又は開設しようとする行為

⑬  他人(仮設人を含む。)の名義をもってアカウントを開設し、又は開設しようとする行為

⑭  本サービスのソフトウェアのエラー、バグ、セキュリティーホール、その他瑕疵を利用する行為

⑮  当社の管理サーバに対し、コンピュータ・ウィルス、その他悪質なコードを送信等する行為

⑯  当社の管理するサーバ、ハードウェア又はネットワークの機能を破壊し、妨害し、又は、不必要に過度の負担をかける行為

⑰  手段を問わず、本サービスの運営を妨害するおそれのある行為

⑱  本サービスを違法な目的により利用する行為

⑲  当社の本サービス又は本サービス以外のサービスを妨げる行為

⑳  以上の各行為のうちのいずれかの行為をするために準備をする行為、又は、着手する行為

㉑  以上の各行為に準じる行為であり、本サービスの趣旨に反する行為

㉒  第14条の表明・保証に違反する行為

「第12条 禁止事項」の解説

「当社が所属する業界団体の内部規則」違反が禁止行為?

第12条は、会員側の禁止行為について規定しています。

全体的に、一般的な禁止行為が規定されていますが、一部の内容について、問題があります。

まず、第4号の「当社又は本会員が所属する業界団体の内部規則に違反する行為」についてですが、この表現は、「又は」となっていますので、「当社が所属する業界団体の内部規則」に会員が違反する行為が、禁止行為と解釈できます。

この点について、当社=Zaif側が所属する業界団体の(しかも)内部規則に会員が違反する行為が、実際にありえるのか疑問です。

「スポンサー企業」とは?

また、第5号の「スポンサー企業」の「権利又は利益を侵害する行為」ですが、そもそも、「スポンサー企業」の定義が必ずしも明らかではなりません。

また、スポンサー企業が必ずしも公開されているとは限りません。

このため、会員が、それと知らずに、非公開のスポンサー企業の「権利又は利益を侵害する行為」をしてしまう場合もありえます。

理屈のうえでは、こうした、非公開のスポンサー企業に対する「権利又は利益を侵害する行為」も、禁止行為に該当してしまいます。

書式が一般的な書き方ではない

なお、本条は、1項しかない規定であるにもかかわらず、第1項の項番号が記載されています。

これは、一般的な契約書・利用規約の書き方ではありません。

また、第20号や第21号の「以上の各行為」ですが、これも、一般的な契約書・利用規約の書き方でありません。

通常は、「前各号に規定する行為」と表記します。

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第13条 本サービスの停止又は終了

第13条(本サービスの停止又は終了)

1 当社は、以下のいずれかに該当する場合には、本会員にあらかじめ通知することなく、本サービスの提供の全部又は一部を停止又は終了することができるものとします。

①  本サービスに係るコンピューター・システムの点検又は保守作業を定期的又は緊急に行う場合

②  通信回線、通信手段、コンピューター等が障害により停止した場合

③  火災、停電、天災地変、戦争、テロ行為等の不可抗力により本サービスの運営ができなくなった場合

④  ハッキングその他の方法により当社の管理する資産が盗難その他不正に出金又は送金された場合

⑤  本サービスの提供に必要なシステム異常が生じた場合

⑥  アカウントの不正利用等の調査を行う場合

⑦  捜査機関等から本サービスの利用が詐欺等の犯罪行為に利用された旨の情報の提供があることその他の事情を勘案して犯罪行為が行われた疑いがある場合

⑧  仮想通貨の流動性が低下した場合

⑨  その他、当社が停止を必要と判断した場合

2 当社は、当社の都合により、本サービスの全部又は一部の提供を終了することができます。この場合、当社は本会員に事前に通知するものとします。

3 当社は、本条に基づき当社が行った措置により本会員に生じた損害を填補することを保証するものではありません。

「第13条 本サービスの停止又は終了」の解説

一部を除いて全般的に一般的なウェブサービスの内容

第13条は、当社=Zaif側がサービスの提供の停止・終了ができる場合について規定しています。

全般的に、一般的なウェブサービスの利用規約と同様の内容となっています。

ただ、一部の内容について、会員側にとって、著しく不利な内容となっています。

また、趣旨が必ずしも明らかでない内容もあります。

ハッキングによってサービスの提供が停止・終了するうえ損害補填はなし

第1項第4項により、「ハッキングその他の方法により当社の管理する資産が盗難その他不正に出金又は送金された場合」は、サービスが停止・終了することになっています。

今回の入出金の停止についても、本号が根拠と思われます。

このこと自体は問題ではありませんが、これに関連して、第3項が問題です。

このようなハッキングによって資産が流出した場合であっても、会員には、(少なくとも規約上は)損害の補填が保証されません。

ただし、このような規定は、すでに触れた消費者契約法第10条に抵触し、場合によっては無効となる可能性があります。

「本サービスの提供に必要なシステム異常が生じた場合」?

また、第1項第5号には、「本サービスの提供に必要なシステム異常が生じた場合」という記載がありますが、この趣旨が必ずしも明らかではなりません。

おそらく、何らかの記載ミスであると推察されます。

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第14条 反社会的勢力に関する表明・保証

第14条(反社会的勢力に関する表明・保証)

1 本会員は、当社に対し、本会員自身並びに本会員の役員及び従業員が反社会的勢力(第2項で定義します。)のいずれでもなく、また、そのいずれかと直接又は間接を問わず交流、資金・便宜の提供、取引その他の関係を有していないこと、及び、同状態が将来にわたり継続すること並びに自ら又は第三者を利用して反社会的行為(第3項で定義します。)を行っておらず、将来にわたって行わないことを表明し、保証するものとします。

2 第1項に規定する反社会的勢力とは、以下の各号のいずれかに該当する者をいいます。

①  暴力団

②  暴力団員

③  暴力団員でなくなった時から5年を経過しない者

④  暴力団準構成員

⑤  暴力団関係企業

⑥  総会屋等

⑦  社会運動等標ぼうゴロ

⑧  特殊知能暴力集団等

⑨  その他前各号に準ずる者

⑩  資金提供その他を通じて上記各号に掲げる者の維持、運営又は経営に協力又は関与する等上記各号に掲げる者との何らかの交流又は関与を行っている者

3 第1項に規定する反社会的行為とは、以下の各号のいずれかに該当する行為をいいます。

①  暴力的な要求行為

②  法的な責任を超えた不当な要求行為

③  取引に関して、脅迫的な言動をし、または暴力を用いる行為

④  風説を流布し、偽計を用いまたは威力を用いて当社の信用を毀損し、又は当社の業務を妨害する行為

⑤  その他前各号に準ずる行為

「第14条 反社会的勢力に関する表明・保証」の解説

第14条は、いわゆる暴力団排除条項です。

内容としては、一般的なものです。

第15条 登録の取消

第15条(登録の取消)

1 当社は、本会員が以下の各号のいずれかの事由に該当する場合は、あらかじめ通知又は催告することなく、当該本会員について、本サービスの利用の停止、本会員としての登録の取消し、その他の本サービス以外の当社が提供するサービスの利用停止又は登録の取消し、その他当社が必要かつ適切と判断する措置をとることができるものとします。

①  第12条その他の本利用規約の定めの一つにでも違反し、又は、違反するおそれがあると当社が判断した場合

②  当社に提供された登録情報の全部又は一部につき虚偽、誤記又は記載漏れがあった場合

③  支払停止若しくは支払不能となった場合又は信用状態に重大な不安が生じた場合

④  自ら振り出し、若しくは引き受けた手形若しくは小切手につき、不渡りの処分を受けた場合、又は手形交換所の取引停止処分その他これに類する措置を受けた場合

⑤  破産手続開始、民事再生手続開始、会社更生手続開始、特別清算開始若しくはこれらに類する手続の開始の申立てを受け、又は自ら申し立てた場合

⑥  仮差押え、仮処分、差押え、強制執行又は競売の申立てがあった場合

⑦  公租公課の滞納処分を受けた場合

⑧  死亡した場合、後見開始、保佐開始若しくは補助開始の審判を受けた場合、又は、未成年者、成年被後見人、被保佐人又は被補助人のいずれかに該当し、法定代理人、後見人、保佐人又は補助人の同意等を得ずに、当社と会員登録等の取引を行った場合

⑨  合併、解散、減資又は事業の全部若しくは重要な一部の譲渡の決議があったとき

⑩  最終利用日から3か月以上本サービスの利用がなく、当社からの連絡に対して応答がない場合

⑪  当社から電子メール又は電話で連絡を取ることができなくなった場合

⑫  当社が、合理的な理由に基づき、本会員から預託を受けた仮想通貨又は金銭が犯罪収益に関するものであると判断した場合

⑬  第14条第1項に違反した場合

⑭  その他、当社が本会員としての登録の継続を適当でないと判断した場合

⑮  前各号の事由が生じるおそれがあると当社が合理的に判断した場合

2 前項各号のいずれかの事由に該当した場合、本会員は、当社に対して負っている債務の一切について当然に期限の利益を失い、直ちに当社に対して全ての債務の支払を行わなければなりません。

3 当社は、本条に基づき当社が行った行為により本会員に生じた損害について一切の責任を負いません。

4 本会員は、当社所定の方法で当社に通知することにより、本サービスの利用を一時的に停止し、又は本会員としての登録を取り消すことができます。

5 本条の定めにより本会員としての本サービスの利用が一時的に停止され、又は本会員としての登録を取り消された場合でも、当社は、当該停止又は取消の時までに本会員から受領した書類等を返還する義務を負わないものとします。

「第15条 登録の取消」の解説

第15条は、当社=Zaif側による、会員登録の取消しに関する規定です。

一般的な契約書でいうところの、契約解除条項に該当します。

なお、内容としては、一般的なものです。

第16条 有効期間

第16条(有効期間)

1 本利用規約に基づく本サービスの利用に関する契約の有効期間は、当社による本サービスの提供期間中、第2条に基づく本会員の登録が完了した日から1年間とします。但し、契約終了の1か月前までに、当社又は本会員のいずれからも異議がない場合には、更に1年間自動更新するものとします。

2 前項にかかわらず、本利用規約の定めに従い、本会員の登録が取り消された場合又は抹消された場合には、当該日をもって本サービスの利用に関する契約は終了するものとします。

「第16条 有効期間」の解説

第16条は、契約期間について規定しています。

もっとも、仮想通貨取引所サービスのような継続的サービスにおいて、有効期間と自動更新を規定するというのは、珍しいのではないでしょうか。

他の契約解除や登録抹消の手続きが充実している以上、有効期間や予告期間を年数・月数で規定する実益は乏しいと思われます。

もちろん、あくまで理屈のうえでは問題はありません。

第17条 契約終了時の取扱い

第17条(契約終了時の取扱い)

1 当社は、本サービスの利用に係る契約が終了した場合には遅滞なく、当社所定の方法に従い、アカウントからの金銭の払戻し及び仮想通貨の返還を行います。本会員は、自己の責任において金銭の振込先預金口座(本会員本人名義の預金口座に限ります。)及び仮想通貨の送付先を指定するものとし、当社は、本会員の指図に従って当該銀行口座又は送付先に入金及び仮想通貨の移転を行った場合には、かかる金銭及び仮想通貨について一切の責任を免れます。また、当社は、本会員が提供した振込先又は送付先の情報の正確性及び有効性について、一切責任を負いません。

2 前項にかかわらず、前項に定める方法により仮想通貨について原状による返還が困難な場合には、当社は、当社所定の方法により、仮想通貨の換金を行ったうえ、前項に従い売却代金の返還を行うことができるものとします。

3 第3項にかかわらず、同項に定める方法により金銭(前項の売却代金を含みます。)の払戻しをすることが困難な場合には、当社は、当社の判断により、現金書留、供託その他の適当と認める方法により、金銭の払戻しを行うことができるものとします。

4 本サービスの利用に係る契約が終了した場合でも、当社は、当該終了時までに本会員から受領した書類等を返還する義務を負わないものとします。

「第17条 契約終了時の取扱い」の解説

第17条は、契約終了時における、金銭・仮想通貨の清算について規定しています。

第1項の「金銭及び仮想通貨について一切の責任を免れます。」につきましては、第8条第3項同様、会員の指図による金銭・仮想通貨の移転については、当社=Zaif側は、移転だけではなく、「一切の責任を免れます」となっています。

また、第2項では、「原状による返還」とありますが、「原状」では、「仮想通貨の購入時」という解釈ができます。

おそらくこれは、「現状」(=現在の状態)の誤記ではないかと思われます。

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第18条 本利用規約の変更

第18条(本利用規約の変更)

1 当社は、本利用規約の定め又は法令に従って、本利用規約を変更することができるものとします。

2 本会員は、当社が本利用規約を変更する可能性があることを認識し、①定期的に「https://zaif.jp/」(これより下位の階層のウェブページを含む。)を閲覧すること、及び、②当社からの連絡先として指定されたメールアドレスについて当社からのメールを受信することができる環境を維持し、かつ、当該メールアドレスに当社から送信されたメールの内容を閲覧すること、をしなければならないものとします。

3 当社は、本利用規約を変更する場合、その旨を「https://zaif.jp/」(これより下位の階層のウェブページを含む。)に掲載し、かつ、当社からの連絡先として指定された本会員のメールアドレス宛に通知するものとします。本会員は、本利用規約の当該変更に同意できない場合、上記掲載から30日以内に本サービスの利用を終了し、本会員登録の抹消をしなければならないものとします。

4 当社は、前項の掲載から30日以内に本会員が本会員登録の抹消をしない場合、本会員が本利用規約の当該変更に同意したとみなすものとし、このようにみなされることについて本会員はあらかじめ同意するものとします。

「第18条 本利用規約の変更」の解説

利用規約の変更の合意の手続きと発効について規定がない

第18条は、利用規約の変更について規定されています。

ただ、本来であれば、最も重要であるはずの、利用規約の合意の手続きや、利用規約の発効の条件および時期が明確に規定されていません。

もっとも、単に、規約上はそのような手続きがないだけで、実際の仕様上、合意の手続きが存在したのかもしれません。

この点につきましては、管理人は会員ではないため、実際の変更の経緯につきましては、承知しておりません。

第1項=規約の変更は全面的に有効なわけではない

第1項では、規約の変更について規定されています。

一見すると、当社=Zaif側が自由に利用規約を変更できるようにも見える規定ですが、実際は、無制限に利用規約を変更できるものではありません。

また、まだ施行されてはいませんが、改正民法では、約款(利用規約のように定形的な契約内容)の変更について、次の規定が新設されます。

改正民法第548条の4(定形約款の変更)

1 定型約款準備者は、次に掲げる場合には、定型約款の変更をすることにより、変更後の定型約款の条項について合意があったものとみなし、個別に相手方と合意をすることなく契約の内容を変更することができる。

(1)定型約款の変更が、相手方の一般の利益に適合するとき。

(2)定型約款の変更が、契約をした目的に反せず、かつ、変更の必要性、変更後の内容の相当性、この条の規定により定型約款の変更をすることがある旨の定めの有無及びその内容その他の変更に係る事情に照らして合理的なものであるとき。

2定型約款準備者は、前項の規定による定型約款の変更をするときは、その効力発生時期を定め、かつ、定型約款を変更する旨及び変更後の定型約款の内容並びにその効力発生時期をインターネットの利用その他の適切な方法により周知しなければならない。

第1項第2号の規定による定型約款の変更は、前項の効力発生時期が到来するまでに同項の規定による周知をしなければ、その効力を生じない。

第548条の2第2項の規定は、第1項の規定による定型約款の変更については、適用しない。

この改正民法が適用されると仮定した場合、本条では効力の発生時期が規定されていませんので、この改正民法第548条の4第2項により、無効となる可能性が高いといえるでしょう。

このように、約款の変更を無制限にできる、という考え方は一般的ではありません。

ただ、約款の変更については、判例の蓄積が乏しく、どの程度の変更が有効・無効となるのかの線引きは、明確ではありません。

第2項の①と②はどのような意味がある?

第2項では、それまでの号番号の使い方とは違った形で、文章中で①と②が使われています。

この書き方は、英文の契約書では見かけることがありますが、日本語の契約書では、使われる書き方ではありません。

そもそも、ひとつの文章の中で規定し、その後で特に引用しているわけではありませんので、特にわざわざ①と②を使う必要はありません。

また、見やすくするという意味では、普通に、「次の各号の行為をしなければならない。」として、号番号を付して、通常の号と同じ書き方をするべきです。

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第19条 譲渡等禁止

第19条(譲渡等禁止)

当社及び本会員は、相手方の事前の書面による承諾なく、本利用規約に基づく権利義務又は地位について、第三者に対し、譲渡、承継、担保設定、その他の処分をすることができないものとします。

「第19条 譲渡等禁止」の解説

第19条は、いわゆる契約譲渡を禁止した規定です。

一般的なウェブサービスの利用規約では、会員側の契約譲渡を禁止することはあっても、運営側の契約譲渡まで禁止することは、まずありません。

というのも、ウェブサービスは、将来のエグジットの手段として第三者に事業譲渡をする可能性があるため、運営側の契約譲渡までは禁止しません。

しかしながら、この利用規約では、当社=Zaif側の契約譲渡まで禁止しています。

第20条 免責

第20条(免責)

1 当社又は当社役員の債務不履行、不法行為その他の法的原因に基づく損害賠償責任(ただし、当社、当社代表者、又は当社従業員の故意又は重大な過失によるものを除く。)は、本会員が本サービスの利用に伴って当社に対して支払済みの手数料(ただし、当社から第三者に支払われた手数料分を除く。)を上限とするものとします。

「第20条 免責」の解説

いわゆる「サルベージ条項」

本条は、いわゆる「サルベージ条項」です。

ある条項が強行法規に反し全部無効となる場合に、その条項の効力を強行法規によって無効とされない範囲に限定する趣旨の条項をサルベージ条項という。

本来、事業者側を一方的に免責する規定は、すでに触れた消費者契約法第10条(=強行規定)違反となり、無効となります。

ただ、この利用規約のように、事業者側としては、自らの責任の範囲を明確にし、法律によって無効とまではならない範囲に、責任を限定することがあります。

この規定=サルベージ条項は必ずしも有効とは限らない

このサルベージ条項は、すでに引用した消費者契約法専門調査会報告書 平成29年8月でも触れられているとおり、消費者側としては、非常に問題が多いものとして、批判されているものです。

特に、多くの消費者団体は、このサルベージ条項について、無効とするべきであるという意見を表明しています。

他方、多くの事業者団体は、サルベージ条項の無効化については、反対の意見を表明しています。

なお、サルベージ条項の有効性そのものについては、判例がないため(少なくとも弊事務所では把握していません)、必ずしも有効となる、または無効となるとはいえません。

金額の制限・妥当性に関しては疑問

この第20条では、当社=Zaif側の損害賠償責任を「本会員が本サービスの利用に伴って当社に対して支払済みの手数料」としています。

この点について、累積の手数料=契約期間中のすべての手数料を意味するのか、または、一定の期間内の手数料を意味するのか、必ずしも明らかではなりません。

また、手数料の金額=損害賠償責任の上限と、実際の会員の損害額とは因果関係が認められるとは思われません。

そのうえ、ほとんど手数料を払っていない会員にとっては、事実上、損害賠償責任が認められないことになります。

このため、第20条の内容は、必ずしも有効となるとは限らないものと思われます。

書式が一般的な書き方ではない

なお、本条は、1項しかない規定であるにもかかわらず、第1項の項番号が記載されています。

これは、一般的な契約書・利用規約の書き方ではありません。

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第21条 秘密保持

第21条(秘密保持)

1 「秘密情報」とは、本利用規約又は本サービスに関連して、本会員が、当社より書面、口頭若しくは記録媒体等により提供若しくは開示され、又は知り得た、当社の技術、営業、業務、財務、組織、その他の事項に関する全ての情報を意味します。但し、以下の各号のいずれかに該当する情報については、秘密情報から除外されるものとします。

①  当社から提供若しくは開示がなされたとき又は知得したときに、既に一般に公知となっていた、又は既に知得していたもの

②  当社から提供若しくは開示がなされた後又は知得した後、自己の責めによることなく公知となったもの

③  提供又は開示をする権限のある第三者から秘密保持義務を負わされることなく適法に取得したもの

④  秘密情報によることなく単独で開発したもの

2 本会員は、秘密情報を善良な管理者の注意義務をもって秘密として厳重に管理し、本サービスの利用の目的のみに利用するものとします。

3 本会員は、当社の書面による承諾なしに、第三者に対し、当社の秘密情報を提供、開示又は漏洩しないものとします。

4 前項の定めにかかわらず、本会員は、法律、裁判所又は政府機関の命令、要求又は要請に基づき、秘密情報を開示することができるものとします。但し、当該命令、要求又は要請があった場合、速やかにその旨を当社に通知しなければなりません。

5 本会員は、当社から求められた場合にはいつでも、遅滞なく、当社の指示に従い、秘密情報並びに秘密情報を記載又は包含した書面その他の記録媒体物及びその全ての複製物を返却又は廃棄しなければなりません。

「第21条 秘密保持」の解説

第21条は、秘密保持義務について規定されています。

内容としては、一般的なものです。

ただし、会員に対して、一方的に秘密保持義務を課す内容となっており、当社=Zaif側には、秘密保持義務が課されていません。

なお、一般的な秘密保持契約につきましては、詳しくは、以下のページをご覧ください。

第22条 個人情報

第22条(個人情報)

1 当社は、本会員のプライバシーを尊重し、本会員から収集した情報を安全に管理するため、セキュリティに最大限の注意を払っています。

2 当社が本会員から取得した情報の取扱いは、当社のプライバシーポリシーに従います。

「第22条 個人情報」の解説

第22条は、個人情報の保護に関する規定です。

内容としては、あまり意味はありません。

実質的には、プライバシーポリシーの内容が重要となります。

第23条 通知等

第23条 通知等(通知等)

本サービスに関する問い合わせその他本会員から当社に対する連絡又は通知、及び本利用規約の変更に関する通知その他当社から本会員に対する連絡又は通知は、本利用規約に別途定めるほか、当社所定の方法で行うものとします。

「第23条 通知等」の解説

第23条は、会員側から当社=Zaif側に対する通知について規定しています。

内容としては、「本利用規約に別途定めるほか、当社所定の方法で行うものとします」とあるとおり、別途の規定や「当社所定の方法」を引用しているだけですので、特に意味はありません。

第24条 準拠法及び管轄裁判所

第24条(準拠法及び管轄裁判所)

1 本利用規約の準拠法は日本法とします。

2 本サービスに関する一切の紛争は、大阪地方裁判所を第1審の専属的合意管轄裁判所とします。

「第24条 準拠法及び管轄裁判所」の解説

専属的合意管轄裁判所が大阪地裁となっている

第24条は、準拠法と専属的合意管轄裁判所を規定しています。

準拠法につきましては、当社=Zaif側が日本法人であるため、日本法としています。

この点については、日本国内の会員にとっては、特に問題はないものと思われます。

問題は、専属的合意管轄裁判所が大阪地裁となっている点です。

専属的合意管轄裁判所とは?

専属的合意管轄裁判所とは、第一審の裁判を特定の裁判所でおこなうことについて合意した裁判所のことです。

この条項でいうところの、大阪地裁が該当します。

このため、大阪地裁”だけ”でしか、裁判を起こすことができません。

なお、一般的な合意管轄条項につきましては、詳しくは、以下のページをご覧ください。

合意管轄裁判所とは?契約条項の意味・書き方・具体例は?

消費者契約では専属的合意管轄裁判所から”移送”されることも

専属的合意管轄裁判所について合意があったとしても、実際は、「移送」という手続きで、別の裁判所での裁判となることがあります。

一般的に、企業間取引において、専属的合意管轄裁判所の合意があった場合、めったに移送されることはありません。

これに対し、企業と消費者との消費者契約では、専属的合意管轄裁判所の合意があったとしても、移送されることはあります。

参考:合意管轄条項と移送申立て(消費者問題の判例集)_国民生活センター

また、すでに触れた消費者契約法第10条により、専属的合意管轄の条項が無効となる可能性もあります。