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【意味・定義】連帯保証契約とは?

連帯保証契約の定義

「連帯保証契約」とは、連帯保証人が、ある債務者(これを「主たる債務者」という。)の債務を、連帯して保証する契約をいう。

よく勘違いされがちですが、連帯保証契約は、連帯保証人と主たる債務者との契約ではなく、連帯保証人と債権者との契約です。

連帯保証契約は、一般的によく知られている有名な契約であり、危険性もよく指摘されています。

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連帯保証契約は金銭消費貸借契約に関係する契約

保証契約は他の契約に紐付いた契約

連帯保証契約は、保証契約の一種です。

保証契約は、何か他の契約の債務を保証する契約のことです。

このため、保証契約自体は、独立して存在することはあり得ず、常に他の債務に紐付いて存在します。

このように、保証契約が他の債務に従って存在することを「保証契約の附従性」といいます。

連帯保証契約は主に金銭消費貸借契約に付随する契約

一般的な連帯保証契約は、金銭消費貸借契約の債務(=金銭債務)の保証のために締結されることが多いです。

いわゆる「借金の保証人」になる契約が、連帯保証契約です。

このほか、次のような継続的な契約の支払いに関して、連帯保証契約が締結されることがあります。

連帯保証契約が締結される主たる債務の契約

  • 取引基本契約(売買・請負)
  • 販売店契約
  • リース契約
  • (土地・建物・不動産)賃貸借契約
  • フランチャイズ契約

これらの契約の場合は、法人としての会社が締結した契約に関して、代表取締役個人が、会社の契約の相手方と連帯保証契約を締結することが多いです。

連帯保証契約は契約書が必須の契約

連帯保証契約を含む保証契約は、書面を作成しなければ成立しない契約です(いわゆる「要式契約」)。

民法第446条(保証契約)

1 保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う。

2 保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。

3 保証契約がその内容を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)によってされたときは、その保証契約は、書面によってされたものとみなして、前項の規定を適用する。

このため、連帯保証契約を締結する場合は、契約書の作成は必須です。

もっとも、債権者としては、連帯保証契約のような重要な契約は、当然ながら、口頭で締結するべきではありません。

ポイント

  • 保証契約は他の契約に紐付いた、「附従性」がある契約。
  • 連帯保証契約は、主に金銭消費貸借契約に付随する契約。
  • 事業上の継続的な契約に付随する連帯保証契約もある。この場合は、会社が主たる債務者となり、その会社の代表取締役が連帯保証人となる場合が多い。
  • 連帯保証契約は、成立するために契約書が必須の「要式契約」。
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連帯保証人にはなってはいけない

連帯保証契約は連帯保証人にとって一方的なリスクしかない

連帯保証契約は、(特に第三者である)連帯保証人にとって、まったくメリットのない契約です。

それどころか、連帯保証契約は、連帯保証人にとっては、一方的にリスクだけを負担させられるうえ、ほとんどリターンがありません。

最も一般的な事例として、金銭消費貸借を例に挙げると、連帯保証人は、お金を借りているわけでもないのに、(主たる)債務者とほぼ同等のリスクを負うことになります。

逆にいえば、お金を貸している債権者にしてみれば、連帯保証人が多ければ多いほど、借金の返済を請求できる相手が増えることになります。

連帯保証人は主たる債務者と同じ立場に立たされる

連帯保証契約では、債権者は主たる債務者に返済の請求にせずに、いきなり連帯保証人に返済を請求することができます。

また、たとえ主たる債務者に財産があろうとも、連帯保証人には、この請求を断ることができません。

しかも、請求される金額についても、債権者が自由に決めることができるため、最悪の場合、債務の全額を負担することになります。

このように、連帯保証人は、債権者との関係では、主たる債務者とほとんど同じ立場に立たされ、非常に大きなリスクを負うことになります。

連帯保証人は主たる債務者の財産状態を把握できない

さらに、連帯保証人は、主たる債務者の財産の状況や信用状態を把握できない、というデメリットもあります。

つまり、主たる債務者が借金を返せるかどうかということを知ることができない、ということです。

主たる債務者の心理としては、保証人に対して「借金を返せそうにない」などとは言いません。

また、現在の民法では、債権者や主たる債務者から、連帯保証人に対して、主たる債務者の財産状況の情報提供の義務はありません(平成29年成立の改正民法で追加されます)。

ですから、連帯保証人にしてみれば、リスクがまったくわからない状況がずっと続くことになるわけです。

ポイント

  • 連帯保証契約は、連帯保証人にとって一方的なリスクしかない契約。
  • 連帯保証人は、主たる債務者と同じ立場に立たされる。
  • 連帯保証人は、主たる債務者の財産状況を把握できない。ただし、平成29年成立の改正民法では、債権者と主たる債務者に対し、債務者の財産状況についての情報提供義務が課される。
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保証契約と連帯保証契約の違いは?

実は、連帯保証契約ではなく、単なる保証契約であれば、保証人は、まだ保護される余地があります。

保証契約と連帯保証契約の違いは、次のとおりです。

保証契約 連帯保証契約
催告の抗弁権 有り。
主たる債務者のへの請求を先にするように抗弁できる。
無し。
主たる債務者のへの請求を先にするように抗弁できない。
検索の抗弁権 有り。
主たる債務者に財産がある場合、その財産から先に取り立てるように抗弁することができる。
無し。
主たる債務者に財産がある場合であっても、その財産から先に取り立てるように抗弁することができない。
分別の利益 有り。
債権者から請求される金額は、保証人の数に応じて軽減される。
無し。
債権者から請求される金額は、保証人の数に応じて軽減されず、債務の全額であっても請求されることもある。

「連帯」の二文字が有るか無いかで、これほどの差があります。

逆にいえば、これだけの差があるため、実態としては、ほとんどの保証契約が連帯保証契約(または根保証契約)であるといわれています。

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連帯保証人にはなってはいけない

第三者のために連帯保証人になるメリットはまったくない

以上のように、連帯保証という制度は、連帯保証人にとって極めて不利な制度です。

実際の連帯保証契約では、期間の制限が無かったり、金額に関しても、場合によっては根保証になっていたりと、極めて高いリスクが伴います。

このため、まったく関係がない第三者の連帯保証人には、なるべきではありません。

せいぜい、自身が代表取締役になっている会社の契約(特に事業上の融資の金銭消費貸借契約)の連帯保証人になるくらいしか、検討してはいけません。

すでに成立した連帯保証契約は解約できない

また、既に連帯保証人になってしまっているという方は、連帯保証契約そのものをどうにかするのは、難しいと言わざるを得ません。

というのも、現在の法制度では、適正な手続きの下で締結してしまった連帯保証契約を、連帯保証人から一方的に解約することはできません。

このため、既に連帯保証人になってしまっている方は、残念ながら、連帯保証契約から逃れる対策を検討するのは時間の無駄です。

むしろ、万が一問題が発生した場合に備えて、主たる債務者とともにその問題を乗り越えていく方向で対策を講じていくべきです。

ポイント

  • 第三者のために連帯保証人になるメリットは、まったくない。
  • すでに成立した連帯保証契約は解約できない。